風柳メモ

ソフトウェア・プログラミング関連の覚書が中心

反論(コメント)するときの『コスト』について

はてなブックマークコメントにはPermalinkもidコールもあるのに、なぜ「反論するコストが高い・面倒」と思えるのがとても不思議なので、その根拠を教えてほしい - import otsune from Hatena

「『はてなブックマークコメント』が『他のサービス』と比べて反論するコストが高い・面倒」の、『』部分の比較にこだわりすぎて、話がややこしくなっているような気がします。

はてなブックマークを「ミニブログ」として見た場合

はてなブックマークを「ミニブログ」として、即ち、ブックマーク・コメントひとつを1エントリとしてとらえた場合、これは『コメント欄がないエントリ』であり、『コメント欄があるエントリ』(コメント欄のあるブログのエントリ)と比較すると、
「『コメント欄がないエントリ』が『コメント欄があるエントリ』と比べて反論(コメント)するコストが高い・面倒」
となるのは自明であるかと。

『はてなブックマーク』がクローズアップされるのは、単に(その人の観測範囲において)目についた/目立つサービスとして例にあげているにすぎない、と解釈するのが素直な気がします。

id:facetさんの、

恐らく、「はてブは反論するコストが高い」と言っている人は、Twitterを使ってみても同様に「Twitterは反論するコストが高い」と言うでしょうね。
2009-05-14 - import otsune from Hatena

に同意です。
"はてブ"や"Twitter"を、"コメント欄のない昔ながらのWebページ"、"コメント欄が閉じられたブログ"に置き換えても、同様では。
『はてなブックマークコメント』に反論する行為を『コメント欄がない/閉じられた(ミニ)ブログ』に反論する行為と比較して「コストは変わらないよ」というのは、コメント欄が無いものどうしの比較となり、あまり意味はないように思いました。

追記

私の主張は「コメント欄が有るほうが特例」だからなぁ。立ち位置の違いだから意味の有無はお互い様論になっちゃう→コメント欄が無いものどうしの比較となり、あまり意味はないように思いました。
はてなブックマーク - (otsune) ポール・マッカートニー取調室 - 2009年5月23日

そもそも、元エントリは、“なぜ「反論するコストが高い・面倒」と思えるのがとても不思議なので、その根拠を教えてほしい”、というものだったのではないのでしょうか?

“「コメント欄の有るブログ」(0クリックで反論を書ける掲示板等でも可)というものが実在し、そちらと比較すれば、「コメント欄の無いミニブログ」(ミニブログに限らず任意のエントリでも可)は、「反論するコストが高い」”というのは事実[根拠]であり、前者に慣れた[立ち位置]人が後者を面倒と思えたとしても、特に不思議ではない、というのが元エントリに対するひとつの回答であると考えるわけですが。

ある「立ち位置」からみて“「反論するコストが高い・面倒」と思えるのは、この事実を根拠としていますよ”と回答しているのであり、それに対して“立ち位置が違う”と言われても、立つ瀬がないのですが。

「立ち位置」自体は、単にそれまでの環境や経験に基づくものであって、“特例”である/なしに関らず、ただ「違う」というだけであり、どちらが正しい/間違っているという性格のものではありませんよね?
※それこそ「新規にエントリを立てるかエントリに追記する形で、Permalinkを示して元リソースを引用し、反論する」といった行為が、Web全体の反論の絶対数からすれば“特例”となってしまっている可能性はありませんか?

はてなブックマークのエントリページを「コメント欄」と見た場合

一方で、「はてなブックマークのエントリページ」を元エントリに対する『コメント欄』ととらえ*1、『ブログのコメント欄』と比較した場合、

  1. ひとりひとつずつしかコメント出来ない。
  2. 文字数が限られている。

という、“制限のあるコメント欄”であるという解釈もなりたつかと思います。

その場合、
「『ブログのコメント欄』なら、その場でコメントに対するコメントが書けるのに、『はてなブックマークのコメント欄』は、別に自分でエントリをおこさないといけないのか。コストが高い・面倒だなぁ」
と感じたとしても、ごく素直な感想に思えるのですが。

もっと言えば、逆に『ブログのコメント欄』に上記のような制限(ひとりひとつのみ&文字数制限)があったとしたら「書き逃げ前提のサービスなの?!」と憤慨する人も一定数出てくる気がしますね(ID必須で、Permalinkが存在したとしても)。

追記

コメント欄より

id:otsune
まぁ私の主張は「その多数派のとらえかたは誤解だよ。ソーシャルブックマークコメントは他ミニblogからの言及と一緒だよ」なんですけどね。

(ブログのコメント欄と同様の)『コメント欄である』というとらえかたが誤解であるというのはその通りだと思いますし、ミニブログと同じ性質のものという意見にも同意です。

ただ、エントリページを一見しただけではそういった誤解を招きやすい(制限のあるコメント欄と解釈されてしまう)というのもまた事実であり、SBMに関して特に興味のない人にその誤解を解いてもらうのはなかなか難しい、というのが問題ですね(その上、運営側が、エントリを書いた人が表示/非表示をコントロールできるかのような機能を提供してしまっている現状では、さらに……)。

追記というか、蛇足:コメント欄=特定エントリに関するミニブログとする解釈

多くのブログのコメント欄にも、それぞれのコメントについてPermalinkがあるし、ID明記のケースもあるよなぁ……。
その場合、コメント一つ一つが、ミニブログのエントリと等価(=ミニブログのエントリから元エントリに対して言及している)になるわけで。
さて、このケースにおけるコメント欄と、SBMのエントリページとの質的な違いはなんでしょう……???
このままでは
“SBMというミニブログは、元エントリに対してひとつしかエントリが投稿できない制限のあるミニブログなのか。元エントリに対してエントリを複数投稿出来るコメント欄というミニブログよりも反論のコストが高い・面倒だ”
と。
元エントリの管理者がコントロール可能かどうかになるのかな、結局<質的な違い。じゃあ、第3者が管理する掲示板などのケースは?

*1:現時点では「ミニブログ」としてのとらえかたよりも、こちらの方がより多数派のように思います