風柳メモ

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WordPressをhttps化したら、Contact Form 7 の設定が消えてしまった⁉

WordPress を設置してあるサイトを SSL/TLS(http → https)化し、記事なども含めて http://~ となっていたサイトの URL を https://~ に置換したところ、Contact Form 7 の一部の設定が消えてしまった。
今後も似たような失敗をしそうなので、覚え書きとして記事にしておく。




現象

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のような、コンタクトフォーム(Contact Form 7)のメールテンプレート設定がなされていたところに、Search Regexを使用して、Post meta value 中のサイトの URL を http://~ から https://~ に置換した。

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すると、なぜか、コンタクトフォームのメールテンプレート設定が無くなってしまっていた。

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原因

バックアップして置いたデータベースのファイルを調べてみたところ、コンタクトフォームのメールテンプレートは、

(9, 5, '_mail', 'a:9:{s:6:\"active\";b:1;s:7:\"subject\";s:35:\"WordPressてすと \"[your-subject]\"\";s:6:\"sender\";s:42:\"[your-name] \";s:9:\"recipient\";s:18:\"xxxxxxxx@xxxxxxxxx\";s:4:\"body\";s:238:\"差出人: [your-name] <[your-email]>\n題名: [your-subject]\n\nメッセージ本文:\n[your-message]\n\n-- \nこのメールは WordPressてすと (http://xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx) のお問い合わせフォームから送信されました\";s:18:\"additional_headers\";s:22:\"Reply-To: [your-email]\";s:11:\"attachments\";s:0:\"\";s:8:\"use_html\";b:0;s:13:\"exclude_blank\";b:0;}'),

のような形で格納されていた。

勘のいい方はお気づきだろう……そう、つまり、PHPでシリアル化(serialize)された形式になっているため、http → https へと単純に置換してしまうと、文字数が1文字増えて、シリアル化データとしては壊れてしまい、コンタクトフォームでは不正な値として設定が無効化されてしまったのである。

対策

今回たまたま当方が気付いたのがコンタクトフォームだっただけで、似たような現象は他のプラグインでも発生しうると思われる。
Search Regex による Post meta value の機械的な置換は実施せず、各プラグインの設定にサイトの URL が含まれる場合には、逐次確認して手動で変更するのが無難だろう。
コンタクトフォームに限れば、データベースファイル中の '_mail' や '_mail_2' といった行の "body" 中にサイトの URL が含まれる場合、 "body" の長さをひとつ増加させるようなスクリプトでも組んでやれば対応可能ではあろうが。

より効率の良い方法やプラグインなどをご存知の方は、ご教示願いたい。

追記

はけた氏(@)にもツイートでご指摘いただいたが、こういう場合は
interconnectit.com
を使うのが定石の模様。

Search Replace DB を使うと、
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このように、Post meta value 等のシリアル化されたデータについても、それに配慮した変換を行ってくれる。

なお、実際に不具合で発生したサイトでも最初はこれを試そうとしたのだが、WordPress のバージョンの問題でうまく実行できなかったのであった……環境はなるべく最新のものを使おうね、というお話(自分が制作・管理していない場合、いかんともしがたいが・苦笑)。